MammaForza
採卵鶏ついて
んじゃ、鶏の分身とも言うべき『卵』についてはどうでしょう?
食用鶏の通称ブロイラーに対して、採卵鶏はレイヤーと呼ばれます。
短期間で大きくならなくても、チャンと卵を産んでくれることが最重要課題で
ブロイラーさん同様、レイヤーさんたちにも様々な品種(改良品種を含め)がいます。
ブロイラーさんたちは『食肉』であることがお仕事ですから常に自分が主役ですが、
レイヤーさんたちは主役になれません。
・・・・・主役は何処まで行っても<卵>です。
卵のためにどうあるべきか・・・・・が、レイヤーさんたちの立場であって
鶏卵市場においては、表舞台に立てません。
しかも・・・・
採卵時期を終えたレイヤーさんたちは頑張ったにも関わらず
『廃鶏』という、捨てられて当然とも錯覚するような無残な呼ばれ方をし
その生涯を誰に知られるとも無く終えることになります。
卵が主役・・・・・、そう、そうなんです。
レイヤーさんたちにとって大事なことは
栄養価の高い、安全な卵をチャンと産めるか・・・・です。
生体から生み出されるわけですから、卵はお母さんのコピーのようなもの。
そのために・・・
採卵鶏は食肉用の鶏とは全く異なる生活をしています。
最も大きな違いは・・・
ワクチン・抗生物質などの化学物質に対する扱いです。
採卵鶏も食肉鶏も接種・服用が定められています。
しかしこれら化学物質は、卵に残留しやすい特徴があるため
採卵鶏は採卵を始める前の<雛の頃だけ>に投与に限られ
接種・服用後は<食肉鶏よりも長い休薬期間>が定められています。
休薬期間を終えてはじめての採卵が行われ、採卵中の投薬は原則的に禁止となります。
採卵鶏の採卵が始まるのは生後150日ごろからで
以降2年ほどの間を採卵鶏として働き続けます。
食用鶏では、
ブロイラー と 高級扱いされる銘柄鶏や地鶏の区分があるように、
鶏卵にも!
・・・実は同じような区分があるのです。
『普通の鶏卵』 と 「小さめパックでお高い『ブランド卵』」ですね。
前者は工業用卵と呼ばれ
後者は自然卵や特殊卵といった括りで分けられます。
この違いは食用鶏と同じく・・・・
親となる鶏の品種や殻の色、飼い方、飼料などが異なり
ある特徴をセールスポイントとして生産・販売される『お高い特殊卵(ブランド卵)』は
今や900種類に及ぶと言われています。
しかし・・・・
良い卵を得るために、飼い方や飼料などが工夫がされているブランド卵産んでいても、
役目を終えた母鶏たちは、『廃鶏』という悲しい響きに呼称を変え
食肉市場に出られる最後の出番を待ちます。
『廃鶏』って、文字通りであれば?
・・・・棄てられる鶏なのでしょうか?