MammaForza
廃鶏ついて
最盛期ほどたくさんの卵を埋めなくなり、役目を終えた・・とされる母鶏たち。
その時点で、『採卵鶏』から『廃鶏』という悲しい響きに呼称を変えられる訳ですが、
それは卵を産むお役目が終わったと言うだけのこと。
ブランド卵のお母さんですもの。
『廃』の『鶏』になんてなっていません!!
だって・・・!
採卵鶏の一生を、食肉になった時点から逆算すると・・・・
採卵鶏の投薬後、私達が口にするまでの2年半・・・・
365日x2.5年=912.5日!?
一方・・・生後60日(早ければ40日)程度で出荷されるブロイラーや、
品種の違い・成長スピードの違いがある地鶏たちの150日と比べると
ね!!
<<解毒>>のための休薬期間が全く違います。
もう一度、おさらいです。
休薬期間を終えてはじめての採卵が行われ、採卵中の投薬は原則的に禁止となります。
採卵鶏の採卵が始まるのは生後150日ごろからで、以降2年ほどの間を採卵鶏として働き続けます。
つまり・・・・です。
食用鶏の場合法律で定められた休薬期間はわずか7日間。
認定地鶏、なんちゃって地鶏であっても、2倍の14日~長くても60日などなど。
一方、採卵鶏の場合の休薬期間は、900日以上。
採卵鶏の休薬期間は大雑把に計算しても、地鶏60日の15倍もの長さです。
幼い頃に投薬期間を追え、尚且つ休薬期間を追えて、やっと採卵を開始し
その後の2年あまりをも、元気いっぱいに卵を産むことが出来た子達に限って
食肉市場に出られるわけで、健康優良児(?)でなければ『廃鶏』にはなれないのです。
棄てられ鶏などではなく
『廃鶏』であることは、『勲章・称号』と言っても良いかもしれません。。
でも『廃鶏』はそのほとんどが加工食品としての鶏肉になります。
・・・・・一般食品業界では、単に廃鶏でしか扱われません。
廃鶏としてのランクが低ければ、時には動物用(!)の加工食品や飼料になるわけですが
ランクが高いものは、お高い『人用加工食品』に使用されるのは当然のことですよね。
その中でも・・・・・
わずか一握りの幸運を掴んだ廃鶏さんたちは
肉質を知るプロから指名を受け、食肉鶏として『鶏専門店』に並ぶことさえあります。
そりゃね、『廃鶏』は称号に値する呼び名でありながら
60日間しか生きていない若い肉質と比較すると
2歳のオネエサンだから、肉質はちょっと違って当然でもあるのデス。。
でも!
鶏の寿命って、平均5~6年!!
上手に生きて(育てて)くれたなら10年もあるとのこと。
2歳ちょっとは・・・・まだまだ働き盛りの女子じゃない♪
『廃』の『鶏』でもヨボヨボのお年寄りではないのです。
まして生後2~3か月で、その30%が歩行困難になってしまう成長をするブロイラーとは、
体のつくりが違うのは言うまでもありませんよね!
あと・・・
工業卵の母鶏さんだって『廃鶏』になるわけです。
先に述べたアノ、、普通の卵のお母さんの方。
ブランド卵の母鶏さんなら、
平飼いをしてもらっている子たちもいるだろうし、飼料だって優秀。
普通の卵の母鶏さんとは、生きてきた生活環境が違います。
ブランド卵と普通の卵。
産む仕事を終えた『廃鶏』同士であっても、卵同様にランクが異なるわけです。
この・・・廃鶏のさらなる運命の別れ道は、
私達に命を捧げてくれたその後の処理に深く関わります。